家には母さんだけ、か………。
じゃあ桜彩がこんなに緊張する必要はねぇよな。
「母さんだけだから大丈夫。な?」
「う、うん……。凛のお母さんすごく優しくて少し動揺してるの」
「優しいか~?怒ったら鬼だぞっ!」
「誰が鬼だって!?」
違う部屋にいるのに地獄耳。
ため息をついて桜彩とリビングに行けば、懐かしい変わらない部屋。
テレビの周りには俺と空の小さい時の写真が飾られてる。
これをいつも満足そうに眺めてるのが母さんの日課だったっけ。
「お邪魔します……。あ、凛の写真がたくさんだね!」
「父さんが写真撮るの趣味だったんだよなぁ」
「あれ……?凛の隣に写ってる人は?」
「俺ね、兄ちゃんいんの!空って言うんだよ」
「へぇ~………凛にそっくりでカッコイイ人だね!」
写真を見て楽しそうに話す桜彩。
空のこと見てカッコイイって言うのは何だけど、笑顔見れてよかった。

