山吹のことを傷つけるようなことはしない。


「何それ」


そう言って、あたしは笑った。


学校に行かなったことで、陸たちにも会わなくなった。


だから、こうやって誰かと話すのは久しぶりだ。


そのせいか、凄く安心出来た気がする。


あたしの中で、勝手に張り詰めて糸が緩んだように、、、


「ありがと、山吹」


電話切る際にそう言うと、「あ、あぁ」とあたしの言葉を理解できなかったのか、そんな曖昧な返事をした。


これから、あたしがすることは間違っていない。


絶対に、、、


そう自分に言い聞かせた。


もう、揺らぐことがないように、、、


「明日は、ちゃんと学校に行こう、、、」


誰も居ない部屋に、あたしの声だけが悲しく舞った。