甘い言葉とともに、チュッと軽いキスが落ちてきた。 「織くん……」 ああ、あたしはなんて幸せなんだろうって思った。 こんなに愛されて。 大切な人の大切な人になれてることが、何よりも嬉しい。 涙が出そうになっていたら、はぁーと大きなため息とともに抱きしめられた。 「……織くん?」 「結婚したっていうのに、まだめちゃくちゃ紗英子さんを独り占めしたい」 「へ!?」 な、なにを言ってるの! あたしは織くんしか見えてないのに……。