ーー…… 「じゃあまた後で」 「うん、今日もありがとね」 小走りで教室に戻っていく川崎。 その姿をずっと見ていた。 ーーー…… 「おかえりー」 「おう、ただいま」 席につくと、栞里がニヤけた顔で覗いてきた。 「…?なに?」 「いやぁ…ちょっとね」 ふーん、変なの。 栞里に構わず授業の準備を始める。 この時、栞里が何を考えているのかは 私にはよくわからなかった。