「あ、いたいた!
みーつけたっ、帰ろう大雅くん!!」

え!!
教室に入ってきた人に驚きを隠せない。
制服姿の純白ちゃんだった。


「え、純白ちゃんなんでっ。」


キラキラな女の子の登場に、女の子2人組は口をポカンと開けてただ見ていた。


「早く早くっ。
駅前に美味しいアイス屋さん出来たらしいよ!
一緒に行こう!!」



純白ちゃんは俺の手を引いて、教室を出ていこうとした。

カバンを抱えた俺。
思わず落としそうになりながらも
背中を押され、前に進むしか出来なくなった足。

俺は見ていなかったけど、教室を出る時ーー。

微かに純白ちゃんが笑った気がした。


横顔しか見えなかったけど、口元が僅かに笑っていた気がする。