「お嬢様。ひとつお伺いしてもよろしいですか?」

「次はなんでしょうか……」


さっきは蓮くんと適切な距離をもっと保ってって言われたばかり。


「わたしが自宅へ戻ったあの晩、青葉様とは本当に何もなかったのですよね?」


ギクッ……!!

ニコリと笑顔を作っているけど圧を感じる。


「なにも、ありません……よ?」

「……ほお。ではなぜ目が泳ぐのでしょうねぇ」


ジーッとほぼ白目状態で私を見やる若さんの破壊力がやばすぎて震える……。


「……やましいことなんて、ありませんから!」


私は必死に誤魔化した。