ケータイ小説 野いちご

僕にキが訪れる

何せその病気は感染者を『木』に変えてしまうという、とても地球に優しい病気なのだから。

正式名称は長すぎて忘れたが、通称は『木病』……まさに文字通りの奇病なのだった。

感染したものはゆっくりと、確実に体が木に変わっていく。

痛みもなくただじんわりと体内を木に侵食されていく感触だけがわかるのだという。

感染者はそれゆえ、最後のその時まで恐怖に怯え暮らすと聞く。


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