「あの、なり…みや?」


「っ…、ゆずきのくせに」


「え……?」


「可愛いすぎ」


「っ……」


「ほら、戻るぞ」


促されて、歩き出すときに一瞬黒髪から覗いたそれは、

耳、真っ赤じゃん……


もしかして、照れてたり……?


顔は涼しい顔してるのに……


わたしの顔に負けないくらい、赤くなっているであろうそれに気づかないフリをして、成宮の後を追いかけた。


だって、それ言ったら、

放課後わたし、終わっちゃうじゃん。


一体なにされるか、分かったもんじゃない……