学校が終わった放課後、私は雷龍の倉庫へと向かう。




…覗くだけ。覗いて…誰かに怪我人はいるか、みんなちゃんと生きてるのか…聞くだけ。




聞いたらすぐに帰るから……




もう、本当に……お別れするから…




そう思いながら来た雷龍の倉庫。
でも、倉庫を見た瞬間…思わず息をのんだ。




まるで襲撃された後のようにいろんな色の特攻服を着た人たちが倒れている。




私がよく知っている青、紅、紫の特攻服の人たち。その中に鳳凰である赤の特攻服を着た人たちも何人か倒れている。




「…姫さ……来ちゃ…ダメっ…す…」




傷だらけの体をゆっくり起こしながら言う緑髪の男……




貴詞さん。




「貴詞さんっ!!!」




頬に殴られた後があって、痛々しい…




「…今すぐ帰ってください…っす……ここに来たんじゃ…詩優さんが…姫さんと距離置いた意味…ないっすから……」




貴詞さんは無理して話したみたいで、話したあとは苦しそうにゲホゲホっと咳をしていた。