奥の部屋へと走る時も、正直怖かった。
花莉がもし……万が一……殺されていたらどうしようって。





俺は絶対に海斗を許せないだろう。
もしかしたら俺が海斗を殺すかも………………なんてな。





花莉が無事でいますように……とただ祈ることしかできない。








奥の部屋へと着いて、部屋の中の光景を見た時…心臓が止まるかと思った。




海斗が花莉の首を絞めていたところだったから…





「花莉!!!!!!!!」





俺が花莉の名を呼ぶと、海斗は首を絞めていた手を離してにやりと笑う。





…まじで花莉を殺す気かよ





「ゲホッゴホッ」





苦しそうに咳をする花莉。





「海斗…てめぇ……」





俺には怒りしかなかった。
花莉は必死になって何かを訴えようとしてくれている…けれど、咳が止まらないみたいで何を言いたいのかが全然わからない。





「夜瀬!!!花を連れて行け!!!!」





榊が海斗の拳銃を蹴り飛ばして、押さえつける。





「…わかった」





榊だって鳳凰の一員なのに俺にここまで手を貸してくれていいのか……





とも思ったが、それが榊が花莉に対する大切に思う気持ちなんだろうからありがたく受け取っておくことにする。