学校から少し歩くと「休んでいかない?」と言って、蓮君は私を公園にあるベンチに座らせた。


「さっきは大丈夫だった?
気絶してたみたいだけど」と蓮君。


「うん。ちょっとクラッときて。貧血かな?」


「なら、これあげるよ」


蓮君はポケットからブルーベリーのチョコを取り出して渡した。


「僕も貧血持ちでね。よく倒れるんだ。このチョコ、鉄分がすごく入ってて、貧血防止にいいんだよ」


「あ、ありがとう」


優しい人だな。蓮君って。


一月君はサドな感じだから、
性格的には正反対かも。


そんなことを思いながら、私はチョコを食べた。


「あーあ、食べちゃったね」
「え?」


「実はそのチョコ、毒入りなんだ」
と蓮君は悪い笑みを見せる。