”アンタなんかを、美羽が好きになるワケないんだから!!”と、最後まで罵声を浴びせてくるサナを置いて、保健室を出る。



 頭いてぇ。具合悪いの悪化したし。



 もうこのまま帰ろうと、職員室に寄り担任の先生に早退する事を伝え、家に帰宅した。



 一難去ったらまた一難。
 今日は本当にツイてないらしい。


 家に帰宅した俺はそのままリビングのソファーで横になっていた。母さんから『翔!』と呼ばれ、少しだけ良くなった体を起こす。



「なに??」


「麗美ちゃんが来てるわよ」


「………追い返しといて」


 何で今更……
 どのツラ下げて来てんだよ。


 俺はもう、麗美とは話すことなんてない。