ケータイ小説 野いちご

となりの芝田は、青い。




進級して3週間が過ぎた、朝。

SHR前の教室で。


「おい芝田。昨日何時に寝た?」

「聞いてくれ相棒。実は俺、一睡もしてねぇんだ」

「マジか。あのままずっと起きてたのか!?」

「寝たらおしまいな気がして……ランク26まで上げた」

「ハイジンかよ」


なにやら男子が盛り上がっている。

たぶんスマホアプリの話だろう。


寝ずにゲームしてたなんて、芝田らしい。


「おはよ、薙乃(なぎの)」


前の席の梨沙(りさ)が登校してきた。


「おはよう梨沙」

「今月号のCUTIEEN読んだ?」


CUTIEENは女子中高生向きのファッション雑誌だ。


「読んだ! RINかわいすぎた!」


RINはわたし達と同じ年のモデル。

わたしは彼女に憧れている。


「どんな服も似合うよね。メイクも超可愛かった。あとさ、特集ヤバくなかった?」

「彼氏彼女のQ&Aのやつ?」

「それ」


現役高校生カップルが読者から寄せられた質問に答えるコーナーにはリアルな恋愛事情が書いてあって読んでドキドキした。


告白はどんなシチュエーションだったとか。

初デートはどこに行ったとか。


ファーストキスは……いつだったとか。


「カレシ欲しいなぁー!」

「受験生だけどねわたし達」

「やめてぇえ」


女子はこんなにもお洒落や恋に興味津々なのに――。


< 2/ 72 >