「なんか、・・・・・・・恥ずかしい。」


「ふはっ!!・・・・・俺も。」


私達の間に沈黙がおきる。


すると魁音の手がスッと伸びてきて私の髪に触れる。


「・・・・・・あったかいな。誰かがそばにいてくれるって。」


「うん。・・・・・・・あったかいね。でも、こうしたらもっとあったかいよ。」


大胆かなって思ったけど、私は魁音の手を握った。


魁音はニコっと笑って私を見た。


「あったかい。・・・・・・雫、俺から離れないで。」


夜だからか、魁音の声が掠れる。


私はちょっとだけ魁音に近づいた。


「うん。私はここにいるよ。・・・・・・魁音の隣にいるよ。」


そして静かに目をつぶった。


目をつぶったら睡魔か襲ってきて私はすぐ眠りについた。


だから、聞こえなかった。


魁音が言った言葉を。


「・・・・・・・・・好きだよ。雫。」