そのまま駿介は、取り巻きの女子に


「ということで、良一の噂、上書きしといてね!」


と言って笑顔を向けた。



「はーい了解ー」「それより駿介、今度あたしとも遊んでよー」


「いいよ。いつにしよっか」


「ずるーいあたしもー」「あたしもー」


「あっはっは、じゃあみんなで一緒にカラオケでも行く?」



駿介と女子たちとのキャッキャ声が廊下に響き渡る。



当事者なはずなのに置いてきぼり状態の俺。



「はぁ……疲れた……」



1人でため息を吐く。


とりあえずは、一件落着したらしい。


そして、ゆみりは完全に駿介ファンになったため、俺は初彼女をゲットする機会を逃したらしい。



まあ別にいいけど。


あいつ感情の振れ幅ハンパないから大変そうだし。



それよりも、どうしたら俺に彼女はできるんだ!?


普通の、穏便な感じの女子、来いよ!



教室に戻ってから、俺は駿介に聞いてみた。


「なぁ、今回の件って、やっぱ俺が悪かったのかなぁ」と。



「ああ。お前がすべて悪い。だってアリサさんという美女が近くにいながら他の女子からも好かれるなんてマジでありえない」


「は?」


「ま、お前も大変だったな。あの子、地雷系女子だって噂だし。女子の研究材料としては面白かったけど」


「そーなんだ。まあ、色々助かったよ。今度アイスでもおごるわ」


「いいよいいよ。その代わり、アリサさんと付き合ったら俺にも教えてね。下着の色とか、カップ数とか」



……って、このゲス野郎!