どれくらい、抱き合ったままでいたんだろう。


その間、言葉を交わすことはなくて。


ただ、お互いのぬくもりだけを感じていた。


こうしてると、すげー心地よくて落ち着く。


美月の癒し効果が絶大だったせいか、気づいたら意識を手放していて。



「……大地?朝だよ、起きて」


「……ん、」



肩を揺すられ、重たい瞼を無理矢理開けると。



「……美月?」



朝日よりも眩しい、エプロン姿の美月がいて。


しかも、部屋の中をぐるっと見渡すと、明らかにいつもと違う光景が広がっている。