涙は流しても流しても、尽きることはなかった。

どこにこんな水分ため込んでるんだ?ってぐらい、泣いて泣いて泣いて。


それからある日を境に泣くことをやめた。


いつまでも、泣いてたって意味がない。


伊織はきっと私のこと、もう過去にしてるかもしれない。
だけど、私は忘れないから。


また、会える。



きっと、私と伊織は会える。
そんな変な確信が私にはあった。

和はないでしょーって笑い飛ばしたけど、私はあるって思ってる。


だって、会いたくないって言った伊織に偶然学校前で会えたんだから。


そんな、奇跡。
また起こるかもしれない。



現実逃避してるわけじゃない。

もう、そこまで落ち込んではいない。



伊織がいなくたって、毎日は過ぎるし、生活しなくちゃいけない。


私は生きてるんだから。
伊織と同じ、この世界で。



あれから、気付けば二年が過ぎて伊織と出会った季節が訪れた。