「お前、もう泣いてんじゃん」




先生は私の手をぎゅっと握る。






「たっくん、入場だね」




「ああ、俺まで緊張する」






ゆっくりと扉が開く。




たっくんが、緊張した表情で立っていた。




真っ直ぐに前を見て、男らしい立ち姿だった。




先生の入場は見ていないけど、きっと素敵だったんだろうな。




写真を撮ろうとカメラを構えるけど、涙が溢れて来て・・・・・・






「俺が撮るよ」





先生が写真を撮ってくれた。





先生は、デジカメの画面の中のたっくんを見ていた。




きっと先生も直視できないんだよね。



泣いちゃうよね。



かわいいかわいいたっくんが結婚するんだもん。