クロがあたしに見せて来たのは、いわゆる〝グラビア雑誌〟の1ページ。
きわど~い、ポーズを決める女の人が見開きで写してある。
「俺は断然、その子!」
「俺もっ」
「俺は前のページの子がいい!」
「え~……」
まったく……
男はこれだから馬鹿なんだ。
そう大きなため息を吐いた時に、またクロがやってくれた。
「涼は?」
その質問に、吐いたため息を思わず吸い直してしまった。
相変わらずの無愛想な顔のまま、こちらに目を向ける涼。
もしかして……
意外とスケベだったりする?
ボンッ キュッ ボンッ
な、セクシーな女が好みなのか?
じゃあ、あたしは終わったな。
実はあたしAカップなんだよね……
だから女だってバレないんだ。