結局、わたし先輩に振り回されすぎじゃないかな……。
昨日も断りきれずに、で、デートとか言って、ついて行っちゃったわけで……。
ダメだ、もっとしっかりしなきゃ、良いように丸め込まれちゃう……。
そう思って、溜息を吐いた時、3時限目の終わりのチャイムが鳴った。
「なーに浮かない顔してんのよ!」
「タズちゃん……」
わたしの前の席に座り、心配したように顔を覗き込んでくるタズちゃん。
「わたし、どうすればいいんだろう……」
「なにが?会長のこと?」
こくり、と、首を縦に振った。
「わたしはただ、普通に恋して、普通に恋人を作って、普通に恋愛したかったのに……」
「なら、きっぱり関わらないでくださいって言えばいいのよ」