家族パーティーは賑やかに終わった。


母子家庭で2人だったあたしたちは一気に6人家族になり、それはまるで夢の中のようだった。


でも、それが夢ではなくちゃんと現実だと思い知らされたのは翌日の朝だった。


《ぴよぴよ朝だよ ぴよぴよ朝だよ》


いつもの目覚まし時計の音で目が覚めて、あたしはいつものように目を閉じたまま腕を伸ばしてそれを止めようとした。


しかし……。


どこまで手を伸ばしても目覚まし時計の感触が手にぶつからない。


「あれぇ~?」


不思議に思ってパチッと目を開けるとそこに広がる天蓋ベッド。


あたしの手は広いベッドの上をさまよっていて、ベッドサイドのテーブルまで全然届いていなかった。