ケータイ小説 野いちご

【企画】いざ、勝負【キャラバト】

光差す森の中にて


《一》


人間に悪戯をする妖怪がいる。


最初は、悪戯というたわいもないものだった。歩いている人間に木の実をぶつける、荷物に掴まってぶら下がる、耳元でいきなりの大声を聞かせる、等々。


そして、人は確かに驚いた。気味悪がり、得体の知れぬものに怯えた。その反応を、妖怪は楽しんだ。


けれども、それだけでは物足りなくなった。もっと妖怪(じぶん)達の存在を知らしめたい。そう思ってしまった。

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