「ねえ、芽依ちゃん」
あ、普段の壁に戻った。
でも、本当ならこっちの方が変なんだよね。
黒目がちな大きな瞳。通った鼻筋にポテッとした唇。
そんな綺麗な顔立ちのあげくに185(あくまで、推定)という高身長。
顔が小さくて手足長くてムカつくくらいにスタイル抜群で。
長めの赤い髪も色白の壁には映える。
ただ、短気(私に対しては除く)で頑固(これは私にも)。
そんな壁は、すぐに喧嘩する。
そしてバカみたいに強い。
だから誰も壁には逆らえない。
だから毎日こうやって絡まれる私を回りの人はたった一人を除いて、助けてくれない。
ほんと薄情な人達だよ。