「というわけで、明日からは強豪、聖南(セイナン)高校と練習試合だからそのつもりで練習しろよ」


「げー。またヤツらかよー」


「先生、大会前に強豪ぶつけるのやめろってー」



合宿所に着いて早々開かれたミーティング。


そこで顧問の先生が告げた合宿スケジュールは本当に過酷なものばかりだった。



朝練が終わったら朝食。そのあとまた練習。



そして、昼食が終わったら隣で合宿をしている聖南高校との練習試合。


晩御飯が終わった後、また練習。


それを三日間ひたすら続ける。



「嘘でしょ~」



もう、地獄以外の何者でもない。


「嘘じゃないのよ、六花」


「う~。ななちゃん先輩知ってたんなら教えて下さいよぉ~」



ポンッと私の肩を叩いたななちゃん先輩をそう責めるけど、ななちゃん先輩も同じくなげいているからこれ以上は責められなくて。



「言ったら一年誰も来ないじゃないのぉ~」


「うっ。確かに……」


嘘泣きしながらヒシッと抱きしめ合う私たち二人。