頭がガクッとなって私は目を覚ました。ゆっくり目を開くと、やはりそこはまだ倉庫みたいな薄暗い建物の中で、あれは現実の事だったのだと思い知らされた。


私は薄汚いソファーに浅く座っていた。記憶はないけど、私はあのコウジと名乗る玉田さんの別人格に乱暴されたのだろう。そのはずだ。

でも下を見ると、ブラウスの前は無惨にも切り裂かれ、ブラが丸出しになってはいるけど、ブラは付けたままだ。更に下はと言うと、パンストをまだ履いている。しかも破れてない。という事は……


「もしかして私、無事?」


思わずそう呟くと……


「裕美か?」


後ろから私を呼ぶ声がした。なぜか疑問形だけど、それは紛れもなく愛しい剛史さんの声だ。


「剛史さん……!」


私は剛史さんに抱きつき、彼はしっかりと私を抱きしめてくれた。