ケータイ小説 野いちご

何度でも君に恋をする

2章
前世の記憶

時は過ぎてもう転校して一ヶ月。

私はあの丘に向かった。
あの人にお礼を言うために…

長い坂を登りきると小さなベンチ。


やっぱりあの人が居た。
毎週土日には私は来てたけど水城くんは居なかった。

きっと時間で入れ違いになっていたんだろう。


「水城くん。
久しぶりだね。
ここで会うのは」


私が声を掛けると彼はパッと振り向いた。


「あぁ。確かに」


いつも通り水城くんと数十センチの間をあけて座った。


「水城くん、ありがとね。
相談乗ってくれたから今、日菜子と仲良くできてるんだよ」


私がお礼を言うと水城くんはふっと笑った。


「それは篠塚が頑張ったからだろ?
俺は何もしてない。
ただ聞かれた事に答えただけだ」


「そ、そんなこと無いって!
水城くんが相談に乗ってくれなかったら人生変わってた!」


「大袈裟だって」


水城くんはそう言ってベンチから立ち上がった。





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