オタクとは…ある事に過度に熱中している人のこと。(某辞書より)



この定義を聞くと改めてそうなんだと思い知らされる。

あたしは間違いなくオタク。

分野で言えば二次元オタク。



漫画、アニメ、小説。

そういう類の物が好きでたまらない。



だって二次元はいい。



現実では起こりえないミラクルだって起こるし、主人公にどんなに辛い事が起こったって、たいがい最後にはハッピーエンドが待っている。




現実はそう素敵なことばかりは起こらない。

どちらかと言うと地味で、ハッピーエンドでないことの方が多い。




晴の第一印象を“大人しそうなオタク”なんて言ったけど、転校してくる前のあたしはまるでそれだった。




長い黒髪をただ適当にひとつくくり、眼鏡を掛けてたあたし。

その風貌で休み時間には漫画や小説片手に、堂々と二次元へ旅立っていた。



化粧なんてとんでもなくて、制服は模範通りの着こなし。


見た目までもオタクそのものだったあたし。