ケータイ小説 野いちご

運命みたいに恋してる。

運命のダメ押し

 結局、あのまま真っ直ぐ自宅に帰ったあたしは、気持ちを落ち着けるために自分の部屋で宿題をしていた。


 お姉ちゃんはまだ帰ってきてないみたいで、家中がシーンと静まり返っている。


 このまま、静かなままでいたい。お姉ちゃんには帰ってこないで欲しい。


 それだけを、あたしはずっと願ってる。


 だってあたしの胸の中には、暗くてドロリとした感情が、むくむくと頭をもたげているから。


 その感情は時間が経つにつれて、どんどん大きくなって、自分では収拾がつかない。


『お姉ちゃんはズルい』


 ……出会って一年? 一年ぽっち?


 なによそれ。


 十年だよ? あたしは十年間も想い続けてきたのに。


 一年なんて軽くて薄っぺらなものに、あたしは負けたの?


 あたしの想いが、運命の恋だって信じてた想いが、負けたの?


 そんなの納得できない。お姉ちゃんの一年より、あたしの十年の方が重いに決まってる。


 なのに……なのにどうして!? どうしてよ!?

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