「宮崎!悪いんだけど、保管庫に行ってMP5の点検してきてくれないか?」




「あ、はい!分かりました」




「悪いねー!」





今、あたしに点検を頼んだのは制圧二班の班長・藤ヶ谷理人さん(フジガヤリヒト)(34)だ。




彼はとても優秀な隊員で、あたしや廉も結構お世話になっている。




それに、凄く面倒見がいい。




「あ、雨宮!お前も手伝ってやって!一人じゃかなり大変だと思うから」




「あぁ、はい。」




藤ヶ谷さんに言われて、デスクで射撃の本を読んでいた廉が立ち上がる。




「じゃあ樹里、行くか」




「うん」




あたしは廉と一緒にオフィスを出た。