「の、ノドが渇いたなぁ。お水飲んできてもいい?」

「ああ。屋敷は広い。迷うなよ」

「いい年して迷子になんかならないもん!」

「君の場合、どうだかわからない」

「バカにしないでよ。大丈夫だってば! 行こ、しま子!」

「あ~」

しま子と連れ立って、意気揚々と道場から出た。

そして・・・


・・・。


・・・・・。


・・・・・・・。


迷ってしまった・・・・・。


あ、あたしって実はバカだったんだろうか?


いや、あたしのせいじゃないっ!

この屋敷が異常に広すぎるせいっ!


「困ったなあ。しま子、ここどこだか分かる?」

「うあ~~・・・」

「分かんないよねぇ・・・」


とにかく適当に、なんとなくこっちかなぁ?あっちかなぁ?って方向に進む。

でも、行けども行けども似たような廊下ばかり。