「耀って話しやすいし、顔イイしいいよなー」


ふとケントが呟いたので俺は苦笑する。


「んなことねぇよ」


あぁ、本当にそんなことない。


誰も知りはしない。俺が腹ん中でなに考えているのかなんて。


友達とバカやってる時も、そこそこ可愛い女の子に告白されても。こころの奥では……なんていったらいいんだろう?


ヒトとの関係なんて、ふわふわ曖昧で。真髄はきっとわからない。


「耀、数学見せてくんろ」

「してるわけねえだろー」

「ですよね!仲間仲間」


だからお前らもきっと、


『本当の俺』を知ったら嫌になるだろうよ。