小鳥の囀りが耳に届く。 「んン…」 美桜里は目を覚ますと、昨晩と同じ布団に寝ていた。 眩暈を起こしてからの記憶が定かでない。 布団に寝ているという事は近くに居た土方が運んで、寝かせてくれたらしい。 「柄にもない事を…」 怪我を負った彼女を此処まで運んだのは紛れも無く彼だ。 それを知ってか知らずか当の本人は彼の行動に心底驚いていた。