「把握出来にくいですね」

「だな。それにウチの血族も近年ではバラけているし。全てを知っている者がいるかどうかすら怪しい」

「まあそれは魔女のわたし達も同じですね。もっとも魔女は種類は少ないですけど、数は多いです」

「…本物の魔女自体も、多いのか?」

マカはジロっとリリスを睨んだ。

「それは多くはないとしか言えませんね」

リリスは肩を竦め、苦笑した。

魔女の本質が変わってきている為、リリスのような本物の魔力を持った者は減ってきているのだろう。

しかもリリスの一族は強く魔力だけではなく、その力を操る術を良く知っていた。

術に関しては、恐らくマカの血族より、リリスの一族の方が上であろう。