ケータイ小説 野いちご

前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―

■Prologue 受け男
XX. できたら苦労しないっす!



 

―――…なーんでこうなっちまうんだろう。



キスされながら俺は自問自答。


いや、いつものことだけど、今日はこれまた濃厚な気がする。
 

今日も今日とて先輩に大変遺憾な行為を強いられそうになった俺は、昼休み中Bダッシュをして逃げ続けていた。


咄嗟の思いつきで、男子便所に逃げればこっちのもんだろうって思って逃げ込んだんだけど…甘かった!


此処まで追って来るとは!


てか、先輩にモラルはないんっすか、モラルは!

俺だったらぜぇえったい女子便所になんて入れないぞ!


個室に追い込まれた俺は、今まさにあらやだぁなキスをされている真っ最中なんだけどっ、最近の先輩のキス、チョーねちっこい。


両想いになった日を境にキスの深さが大きくなったっつーかなんっつーか。


とにもかくにも元々上手い(んだと思う。他の人とやったことないから分かんね)先輩のキスが、更にバージョンアップしちまった。
 

彼女は遠慮も容赦も加減もなくディープキスを仕掛けてくる。

バードキスなんてハナっから仕掛けない。

最初から濃厚でディープなキスを仕掛けてくる。


おかげで俺はタジタジだ。

へろへろのタジタジ、ああ情けないぜ、ヘタレ受け身男!



とか思ってる場合じゃなくっ、マジっ、死にそう!
 


無理、ギブギブぎぶっ、先輩の両肩を掴んで俺は白旗を挙げた。

もう限界だと体を優しく押し退けようと努めるんだけど、完全Sモードに入っている彼女は目でニッと笑い、後頭部に手を回してきた。


俺を窒息死させる気っすかっ、先輩は!
 

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