ーー翌日。



「香に双子の兄がいたなんて…!」



驚愕したように香と雅の顔を交互に見るのはクマのぬいぐるみを抱く里佳。


その隣で柊もびっくりしてる。


やっぱり知らなかったのか。


あたしも香が雅のフリをして現れるまで、そのこと知らなかった。



「そんなに見つめられたら困るなぁ〜……いじめたくなっちゃう」



ボソッと悪魔の顔して笑う雅は一年経っても変わらず、どSらしい。


雅!!

だめ!!


里佳いじめちゃだめ!!!



「里佳をいじめるなんて100年早いのであーる!!」



里佳を雅から隠そうとした私はその彼女の言葉にずっこける。


……里佳の馬鹿さ加減も、

高校入学しただけじゃ変わるわけないか。