新しい春。

そして、今年から共学になる我が宝来高校。

私達は生徒会メンバーとして、新入生を迎えるための最後のリハーサルをしている。

「うぉっしゃー!!女子ばっちこーい!」

「ちょっ…羅々、大声出さないでよ…」

突然ステージの上で叫ぶ場違いなおバカは、勿論羅々様。

「羅々っ今のポーズ写メりてーから、もっかい!!」

そして、どんどん羅々に対してのラブ度が増加している犬アラタ。

「アラターんっスキぃっ♪」

あぁ…また今年も、このバカラブカップルに付き合わされる羽目になるのか…

「傷心の僕達の前で、イチャつくのは止めていただけません?」

ピクピクと眉を動かし、怒りのオーラを放つ苓。

「苓くーんっ!あんま怒らないであげなよー…犬なんかに」

宥めていると見せかけて最後に落とすという、類い稀なるサディ…才能の持ち主、星。