――あの後。 俺は佳代を連れて城下町の酒場に来ていた。 ――酒場。 「…突然押し掛けてごめんなさい」 「いや、そんなことないけどさ…どうしたんだよ?何かあったのか?急に江戸まで来て……」 俺は唐突に質問をぶつけた。 彼女は少し目を伏し目がちにした 「……空さんに…お話があって来たの」 「話?」 俺は聞き返した。 彼女はコクンと頷く。 「空さん……」 佳代は真っ直ぐに俺を見構えた。