真っ昼間から泣いちゃったし…



私は空と別れた後、自分の部屋で鏡とにらめっこ。



「……目、腫れてる…」



私は独り言を呟くと真っ赤になった自分の目にそっと触れた。



「……ほんと最悪」



母親のこと…



いきなり告知されても困るだけだ


しかもあんな形で…



「……冷たいタオルでも貰ってこよ…」



私は立ち上がると部屋を出た。



……殿の間ではまだ集会が開かれているんだろう。



私の気も知らずに…



下に降りて主治医がいる部屋に向かう。



――ガラッ



「すみません竜賀(りゅうが)さん、冷たいタオルあります?」



「おや、姫様!!ありますよ〜どうされたんですか?」



竜賀さんは久喜家の主治医。
常にここに待機している。



「ちょっと目が腫れちゃってね…目を冷やしたいの」



私は暗いトーンの声で言った。