「あのさぁ〜潤。はっきり言ってもいいかな?」



夏期講習が始まって2週間たったある日の昼休み。



春香と私は予備校から少し離れたファーストフード店で2人掛けの席に腰掛けていて


なぜか隣の席には潤とノノちゃんが居た。



「ふぁに?」



ハンバーガーを口に頬張ったまま私の隣に居る潤は首を傾げていて春香とノノちゃんは無言でポテトを摘まんでいた。



「なんで付き纏うの?」



そうなんだ。


コンビニに着いてこられてから・・・


昼休みになると、潤とノノちゃんが私の後ろに着いてきて


大勢の眼に晒されることを嫌悪した私は


毎回、彼らを振り払うように善処してたのに・・・



今日は、予備校の入口で待ち伏せされてファーストフード店まで着いてこられた。



「いや、ハンバーガーが食べたいなぁと思ってたら、お前らが同じ店に入ったし?」


「あのさ・・・」


「ちょうど隣の席が空いてたし?」


「だからさ・・・」


「まっ、偶然って感じ?」


「ありえない!」