「おかえり~おわっ、若い女じゃね~か!俺のいない間にどこで拾ってきたんだ?」


「先生、患者さんを連れて勝手にお出かけしないでくださいよぉ。
ま、まさか・・・先生って・・・あたしというものがありながら・・・もぅ!ひどいわっ!ううううっ」


ひとりは見た目マッチョな男で名前をエルロといい、もうひとりは、マッチョな男より少し背も高く、頑丈そうに見えるオネエ系の男でゼアという。2人がナオが診療所にもどるなり、騒ぎだした。


「おいおい、もうちょっと静かに話せよ。起きてしまうじゃないか。

あ、ゼア、もう、ハラペコだ。あのな・・・」



「はいはい、わかってますよ。彼女の分もちゃんと用意してあります。」


「さすが気が利くな。」


「うわぁ・・・カワイコちゃんだ。ナオ、俺に内緒でなんだよ!
こんな上玉めったに拝めねぇぞ。女を拾ったときには、お互い教えあう約束だろ。」


「待て、エルロ。この子は昨日降ってきたばかりなんだ。
さっきまで自分が夢の国にきてると思ってて、あの家へ行ったら、すべて読んでくれたよ。」


「すべて?今日行っただけでか?」


「そうだ。しかも、彼女は炎や風をいとも簡単に扱うことができる。
へたに近付きでもすれば・・・おまえは」


「まる焦げってか!?うそだろ。あ~でもいいや、俺、この子に焦がされるなら、うれしいかもなぁ~。見れば見るほど、かわいいな。そうだ、俺のキッスで目覚めさせてやろうかな。」


「お、おい、待て。おまえは、美人が山の麓に住んでるって出かけたんじゃなかったのか?」


「ああ。行ってきたさ~・・・。でもダメだ。見た目はイケてるんだけどさ、すげぇ性格ブスだな。水攻めにされて、危うく氷漬けにされるところだった。

俺がそんなひどいめにあってるときに、こんなかわいこちゃんが降ってくるなんてわかってれば、俺が拾ったのになぁ。じぃ~~~~~っと。見つめちゃお」

「おい、目が覚めたらびっくりするだろう。やめろよ!」


「いいじゃないか、減るもんじゃあるまいし。ん~~~~~」