カンカン♪カンカン♪


踏み切りが締まる音が鳴った。


踏み切りの遮断機が下がり、近づく電車により線路が激しく振動した。


黒い髪に制服を身にまとった女子高生が、遮断機を乗り越え線路の中心で足を止めた。


『さよなら…』


女子高生は太陽が見つめる空を見上げ、一言だけ呟いた。


その女子高生の左側から、猛スピードで電車が迫り来る。


女子高生は覚悟を決め、静かに目を閉じた。


運転士が女子高生に気づき、慌ててブレーキをかけたみたいで…


電車は、レールの方から激しいキキィーと言う音と激しい火花を立てた。