――…


~♪


ケータイのアラーム音が狭い部屋に鳴り響いた。


まだ眠くて開けられないまぶた。


枕元で手をあっちこっち移動させて、手探りで探す。


ない


ない


ない


……あった。


ケータイは、枕の下に潜り込んでいた。


アラーム音を解除して、寝癖でボサボサな髪を手で直しながら(と言っても水をつけていないから髪はハネたまま)、重い上半身を起こした。


体がダルい。


“疲れた顔してんな、お前”


疲れがとれていないのかな?