夜の街灯が怪しく光る。



ギラギラしていたネオンの電光は何時しか消え



仕事を終えたホストやホステスが歩く。



そんな中、ぽつんと灯った看板の光。



そのお店の中で、今日も私はテキーラを飲む。



流れる液体が喉を焼くように、今日も夜の始まりを告げる。



「伊織ちゃん、また荒れて!もしかして別れたの?」



酒焼けした低い声が私の頭上に掛かる。



「朱美ちゃん、良く分かったわね?」



私は目の前の男性に微笑んだ。