ケータイ小説 野いちご

恋愛アレルギー

後押し

昼休憩時間になり、あたしは咲子の机に自分の椅子を移動して、給食を取っていた。


班ごとに別れる必要はなく、みんな好きなように食べている。


「それで、どうするの?」


パンをかじったところで咲子にそう聞かれてあたしは首をかしげた。


「どうするって、なにが?」


パンを飲み込んで聞く。


「船見くんのこと」


急に小声になってそう言われ、あたしは周囲を確認した。


幸い、あたしたちの会話に耳を傾けていそうな生徒はいない。


「どうもしないよ」


「どうして? 好きなんだよね?」


それはそうだけど、あたしは恋ができない体質だ。


恋をすればどうなるのか、同じ小学校だった咲子ならわかっている。


あたしは仏頂面尾をして肉じゃがを口に運んだ。


「もしかして、まだあの時のことを引きずってるの?」


「ひきずるもなにも、あたしはそういう体質なんだよ」


「そうかなぁ?」


咲子は納得できない顔で首をかしげている。


あたしは自然と苦い思い出を思い出していた。

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