「…本当に仕事紹介してもらえるんですか。」



こんなところにノコノコついてきた理由は
男から


「ちょっと頼みたいことがあるんだけど。」


と言われたからだった。


「お金になるなら。」

「じゃあ、決まり。」


その一言で私はこんな高級マンションにいた。


こんな全く知らない人について行くなんて、どうかしている。


でももう居酒屋のバイトにも行けないし、
コンビニのバイトだけじゃ生活できないし、
やけくそだった。



だけど
なんとなくこの人は、悪い人ではない気がした。

それは、ただの直感だった。



でも
この時はまだ、
分かっていなかったんだ。



この直感が
私の人生を大きく変えることになるとは。