ケータイ小説 野いちご

仮面花嫁~極上社長は偽り妻を乱したい~

執着に溺れる夜




オープンを間近に控えたレストランは、多くの若者が行き交う街にある。商業ビル一階の居抜き物件だったため、ただいまリニューアルの真っ只中である。
優莉と門倉がレストラン事業部に異動となったのも、出店する地域の特性によるものが大きいのだろう。

優莉はレストラン事業部のメンバーと別室で行われているミーティングに参加していた。


「内装の工事は順調に進んでおりますので、このまま予定通りにオープンは迎えられそうです。ただ今回はマーケットの客層が比較的若いため、違った販促も考えていかなければならないと思うんです」


クールブロンはすでに三十店舗あるため、名前を知っている人もいるだろう。でも、これまでに出店していない特性のマーケットの場合、その割合は当然低くなる。

若者向けにおしゃれで味にもこだわる飲食店が集うエリアのランチ相場は、クールブロンより低い。厳選した材料を使うため、ランチで最低ラインの千五百円は守りたい。
そうなると価格勝負ではなく、味はもちろん興味を引く販促が必要になる。


「街でのチラシ配布だとか」
「ポスティングも考えた方がいいでしょうね」
「あとは、これまでのお客様へのDM発信とか」


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