目が覚めた時、あたしは自分の部屋のベッドにいた。


ゆっくりと上体を起こして周囲を確認する。


特に変わった様子もない、いつもの自分の部屋だ。


ホッと息を吐きだし、スマホで時間を確認した。


朝の7時前だ。


放課後眠ってしまってから、すでに翌日の朝になっているようだ。


自分の姿を見下ろしてみるとちゃんとパジャマを着ている。


あたしはきっと、自分の記憶にないまま普通に帰宅し、家族だんらんをして眠ったのだろう。


何度経験してみても、奇妙な感覚だった。


あたしは大きく息を吸い込んで机に向かい真っ白なノートを取り出した。


今日は学校が休みの日だから、1日考え事をしていても誰にも怒られない。


あたしは少し頭の中を整理するつもりだった。