駅前のカフェに移動してきたあたしたちはそれぞれのスマホを使って宝来家について調べていた。


パソコンよりも画面が小さく、顔に近づけないといけないから結構しんどい。


30分も画面を見ていると、疲れてしまった。


「亜香里ちゃんと名前と洋司君の名前で検索してみたけれど、なにも出てこなかったよ」


杏美がふぅと大きく息を吐きだして言った。


「子供の名前じゃ出てこないかもね。それに、メーンで出て来るのは宝来家の実績ばかり」


愛奈も疲れたように言った。


「あとは岩谷さんに託すしかないかもなぁ」


広貴がそう呟いたのだった。