「お前ら、ついにあげはに!!「ちげーよ、あげはが、急に泣き出したんだ!」


誰ーー?
あたしは今も痛い暗い路地裏で泣いてる。


「あげは!
ここは、あげはがいた場所じゃ無いよ?

あげはがいた暗くて薄暗い路地裏なんかじゃ無い。
光があるじゃん。
おいでーーあげはっ」


ーーーー誰?



光がある?

手を伸ばした。
暗くて薄暗い路地裏が、急に晴れてーー誰かがあたしをギュッ、と抱き締めた。


抑え込む様な力じゃない。
優しい力がーーあたしをギュッと抱き締めた。


「目、開けて。

大丈夫、怖くない。
怖くないよ、約束したろ?
あげはのこと、俺が持つ最大限の力で守るって」


あ、、、そうだ。
優しい温もり、優しい声。
知ってる声に、そっと目を開けた。
眩い光が輝いてーーーー。


「白ーー?「そうだよ、白だよっ。良かったっ」

あたし、またーーーー。

毎日、毎日泣いていた。
夜は特別怖い。
二年前のあの日、あの夜ーー。