私が100本の鉛筆を返した11ヶ月後、父は私の卒業式に参列した。

そして、その帰り道、父は母と役所に向かった。

役所の窓口で渡すのは、茶色で印刷された1枚の紙切れ。



父もまた、私に幸せを返したのだ。


ごめんなさい。お父さん。

ありがとう。お父さん。


私は、幸せです。



─── Fin. ───